ユイ・リターン
vol.1 帰
by おさる

 

LCLの海が世界を満たしている

 

波の音が漂うその浜辺には目の前を見つめる少年の姿がある・・・・・・・
膝を抱えてうずくまるその姿は屍といわれるものであった。
ピクリともしないその姿の傍らには赤いプラグスーツの少女が横たわっている。
その少女の周りには異臭が漂っている
しかし、その少年の姿はすでに魂を死神にとらわれているのか、動くどころか生きているのか
すら外見からでは解らない。

 

 

ヒトの死・・・・・・・・・・

 

それは心の死ともいうのだろう

 

 

 

 

 

 

それは碇シンジと呼ばれたヒトの死であった

 

 

 

 

 

 

 

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一面の赤・・・・LCL・・・
全てのヒトが溶け合うLCLの中、ユイの心も同じく存在していた。
LCLの海の中・・・・・・・・

 

 

漂う意識・・・ココロ・・・・そのユイの心に接触をした2つのココロがあった。

 

((こんにちは)) ((はじめまして))

 

 

 

(う・・ん・・・・・・ぁ・・)
器用にも身じろぎをするユイ。

 

((・・・・・・・・・・))

 

(ゲンドウさん!!)

 

((え?・・・・))

 

(シンジを泣かしちゃだめっていってあるでしょ!)

 

((・・・・・・・・・へ?))

 

(髪を引っ張られたぐらいでどうするんですか!)

 

((・・あのぉー))

 

(いいからそこに座りなさい!座りなさいってぇ・・・・・・・すぅ・・・・くぅ・・・・・)

 

 

 

・・・・はぁ・・・
((やれやれ。リリンは寝起きがよくないね、しかたない寝起きの邪魔をするのも無粋というも
の・・・・撲達には無限のトキがある。起きるまでまとうか?リリス・・・))

 

((・・・・)) (+_+#)

 

((ふっ、しかたないね。起こすとするよ・だから・首をしめるのは・やめ・・てくれない・か
・・・い?))

 

((・・早く起こして))

 

((わかったよリリン))

 

((・・・))

 

 

ゆさゆさ。
((ユイさん・・。碇ユイさん、起きてもらえますか?・・))

 

(う・・・・・・・・・・・ぁ?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・わーーーーーーーぁ)

 

覚醒するユイ。

 

 

 

 

・・・・・・・・・すぴー

眠るユイ

 

((・・・・・・・・・))((・・・・・・・・・))

沈黙が流れる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

15分後・・・・・・・・・

ようやくユイが起きた

 

 

(・・・・あなたたちは・・・・・・)

 

 

((はい。))

 

((・・・・・・・・・・))

 

(え?・・・・ここは?・・・・・・・・・・・・・・・・・!!)

 

 

((思い出していただけたようですね))
((そうここは補完された世界))
((そして、閉ざされた世界・・・・・))
((でも・・・・ここには・・・・・・・・・・・))
((そうシンジ君がいない))

 

((碇君・・・・))

 

 

(な・に・・・・?・・・・・シンジは・・・)

 

((・・・・・・・・・・・・))

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(そう・・・・・・・)

 

((今、全てのヒトの補完は行われました。))

 

(でも

 

((そう・・・・碇君がいない))
((そうだね・・・・シンジ君がいない))

 

(じゃあ・・・・)

 

((補完は完了していないんですよ、碇ユイさん・・・・・・・))
((そう・・・碇君・・・・・))

 

 

 

 

 

それで、どうするの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

((・・・補完の完了を ・・・))

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・光は闇に抱かれ包まれた・・・・・・・・・・・・・・・・・
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VOL.2 

 

時間の谷間(ディラックの海)をたゆたうユイ

気がついたとき、ここにいることに気がついた・・・・・

時の流れを逆のぼるように意識に様々な映像がとびこんでくる中ユイは考えていた

 

これからどの場所に出るのかわからないが、自分に出来ることとその影響は計 り知れない

なにせエヴァのコアに入っていた身である

だが自分が戻ったことでコアにインストールされないかもしれない

 

それは人としての一生をおくれること

・・・・・・だが、シンジの為にも危険を侵させる訳にはいかない

 

(そう、それはわたしにしかできないこと)

(でもそれには初号機との融合は必要になるかもしれない・・・・・・)

 

初号機との融合はシンジについていてやれないことを意味する

それはシンジの母としてはつらいことであった

 

自分がどの時間に出るか・・・・・・取り返しのつかないことになる可能性も ある

しかし今、自分はこの中を自由に動くことは出来ない

したがってどの時間に出ることになるか解らない・・・・・・・・・・・・

ただもどかしさが心をかけ、混乱気味のまま流れに逆らうように意識が時を遡 ってく・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

(・・・・・・・・・・・・・でも!・・・・・・だめね、この状態では・・ ・・・・・はやくどこかに着かないかしら・・・・・・・・)

 

((そうだねぇ))

 

 

(!)

足元を見るようにのぞくと何やら数珠のように繋がっている心がある・・・・ ・・・・・

 

 

そこには渚カヲル以下17人(?)が同じように微笑を浮かべながらこちらをみ ている姿だった

(もっともレイだけは無表情であったが・・)

 

 

 

はっきいってかなりこわい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(・・・・・き・・・・・・)

 

((き?))

 

 

 

(き・・・・・・・ぃゃー!)

どげし

 

((あぅっ))

ユイは反射的に一番手前のカヲルの顔を蹴りつけた

((ふふっ。ユイさん君は純粋な心を持っているね・・・・・好意に値するよ ・・・・・そう、好きってことさ))

顔を踏みつけられた状態のままあのアルカイックスマイルを浮かべるカヲル・ ・・・・

 

(いや!いや!いやぁー!!!)

 ゴス  メシィ  ドボッ  ガコッ

((暴走・・・・・・・ボソリ))

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その反動で皆と急速に離れていく・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

しばらくして意識が何かに牽かれるように

 

 

 

 

 

色の闇に飲み込まれた

 

 

 

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あとがき

初めまして初投稿のおさるです                                   (自画像)

ネットでは、いつもはエヴァンゲリオン補完モノ&ギャグを巡っていたんです がEOE補完パターンが自

分の中でこーだといーなーとかいう考えというか・・・案がなんかたまってき たんで、このあたりで形にし

てみようかという感じで・・・・・・・・このまま煩悩のおもむくままにつき すすもっかなー・・・・・・とか思って

るんで、少し・・いや、かなり長くなるかも・・・・・ (^ ^ )ゞ

石投げないでね(ましてウイルスやメールボムなんか・・・ぶるぶる

 

おさるというネーミングなんですが、別に本人はLRSのヒトですんでoryusukaanglayの下僕では

ないです

 

よろしければ、しばしの間おつきあいください m( _ _ )m

ご意見・ご感想はこちらまで・・・ shigetob@mx1.tiki.ne.jp


え〜、皆さんすいません。管理者の越後屋です。

わたし、ちょっと先走ってしまいまして、見本を先にアップしてしまいました 。

改めて、正式版をアップさせていただきました。

おさるさんには、これから本能の赴くまま突っ走ってもらわければいけないの に、管理者がこれではど〜にもならんですね。

気を付けます。

みなさん、おさるさんに激励のメールをどしどしど〜ぞ。 inserted by FC2 system