オチの無い、ある日の会話

製作 越後屋光右衛門雷蔵


「ねえ、父さん?」
「なんだ?」
「父さんって、巨乳好きなの?」
「早く言え、さもなくば、言え。」
「言ってるって。」
「だから何だ?」
「おっぱい星人?」
「何だ、それは?」
「母さんのおっぱいは大きかったの?」
「ユイのスタイルは空前絶後の見事さだった。バンッ、キュッ、ボンッという具合だが、そのキュッという所が凄まじいまでのくびれでな、腕をピーンと下に伸ばすと肘と胴の間がポッカリと空いてもうそれはそれは素晴らしいものだったぞ、シンジ。」
「で、おっぱいは?」
「そんな一部分を見ていたのでは、真実に辿り着く事なぞ出来はしないぞ、バカ息子。」
「おっぱいの真実は?」
「おっぱいおっぱいと情けない奴だ。いつからそんな巨乳好きになったのだ?あぁ、葛城くんの術中に填って洗脳されたのか?どうでもいいが、レイもアスカもまだまだ成長過程だ。目先の快楽に溺れていては見えるモノも見えてはこない。さては葛城くんの爆乳に挟まれてポフポフされでもしたのか?未熟者めが。」
「いいから、母さんのおっぱいはどうだったの?」
「ふっ、問題無い。」
「何だよそれ?」
「レイのくびれはきっと見事なモノになる、断言するぞ。」
「リツコさんのくびれも見事な訳?どっちかって言うと巨乳の方だよね、リツコさんってさ。白衣で隠しているけど分かるよねぇ。」
「類は類を呼ぶのだな。」
「ミサトさんの事言ってるの?」
「あれはもう凶器と言っても過言ではあるまい。大きさだけ言ってるのではないぞ。バランスが凶器だな、あの乳は。」
「で、母さんは?」
「仕方がない。真実は時として残酷な現実を直面させる時がある。」
「・・・・」
「ユイは・・・・バスト89、ウエスト57、ヒップ87・・・・おまえには済まぬがこれが現実だ。」
「阿呆。」
「実の父親に向かってなんという事をぬかすか。」
「何が残酷な現実なんだよ。バストが90センチ近くある上に何だよ、そのウエストの細さは?」
「マザコンのバカ息子には、かなり強烈な数字だったろうが。母親恋しい気持ちが一層募ってくるだろうが。くやしかろう、バカ息子めが。」
「いいよ別に。最近綾波は特に優しくなってきてるし、アスカだって殴らなくなってるしぃ、ミサトさんなんか風呂上がりにタオルも巻きやしないんだ。サービスしすぎだっての。」
「シンジ、代われ。」
「断る。」
「ならば帰れ。もう必要ない。」
「あ、夕御飯の買い物しなくっちゃ。今日は綾波もリツコさんもマヤさんも来るって言ってたから、大荷物だな。」
「バカ息子。」
「じゃね。」
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「・・・・・司令。」
「何だ、レイか。」
「・・・・・最近、碇くんがわたしのウエストとバストをしげしげと見比べています。何かわたしの身体に変な所があるのでしょうか?」
「問題ない。」
「・・・・・貧弱、貧弱ぅっって言いたい訳ですね?」
「誰もそんな事は言っておらん。大体まだおまえは14歳だ、これからいくらでも成長する。何も気にする事なぞ無い。」
「・・・・・司令は巨乳好きと聞きましたが?」
「誰だ、そんな事をぬかしているのは?」
「・・・・・碇くん。」
「やはりバカ息子か。」
「・・・・・碇くんはバカじゃありません。最近わたしにえらく優しいんです。頭を抱きかかえて撫で撫でしてくれたり、頬と頬をすりすりしてくれたりするんです。」
「黙ってされるがままでどうする、バカ娘。」
「・・・・・わたしは司令の娘なんですか?」
「そんな訳ないだろう。」
「・・・・・巨乳の話は?」
「元々そんな話ではないだろが。シンジのする事をいちいちわたしに報告する必要はない。それは葛城くんの仕事だ。わたしの好みについてもおまえが知る必要もないのだ。」
「・・・・・すみません。司令が巨乳好きなら碇くんもそうなのかと思ったものですから。」
「シンジが巨乳好きでもおまえにはおまえの良さがある。おまえのスタイルの良さが分からぬうつけ者なら捨ててしまえ。」
「・・・・・わたしのスタイルは良いのですか?」
「まかせろ、もうすぐ空前絶後なスタイルに成長するはずだ。」
「・・・・・碇くんは好きになってくれますか?」
「問題無い。なにせわたしの息子だからな。今はバカ息子でも好みなぞきちんと落ち着くはずだ。」
「・・・・・絶対ですよ。」
「たぶん。」
「・・・・・」
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「司令、お呼びですか?」
「葛城くん、君はシンジを籠絡して巨乳好きにしているそうだが。」
「へ?そっ、そんな事は・・・・・」
「無いとでも言うのか?」
「ろっ籠絡って事は・・・・」
「無いのか?」
「そりゃま、最近は面倒臭さに輪が掛かって、ほとんど裸同然で家にいますけど・・・・籠絡なんて話は。」
「バカ保護者。」
「それを言いますか?司令が?その口で?」
「それくらいにしておけ。それとも私の口から「一割の減給」の言葉が聞きたいとでも言うのか?葛城くん。」
「ぬおっ・・・」
「ふっ・・・・所詮、宮仕えはそんなものだな。」
「結局、減給だって言いたい訳だったんですね?」
「そうでは無い。シンジを色仕掛けで籠絡してどうしようというのか?と問うていたのだ。」
「だから色仕掛けもしてないて・・・多分。」
「さては次期総司令の座か?それにしては手間が掛かりすぎるきらいが有るな。」
「話を聞いてます?司令。」
「失敬な、ちゃんと聞いておる。君はシンジを強引に犯してマリオネットのように操り、ネルフをショッカーや死ね死ね団のような悪の秘密結社に仕立て上げようという魂胆だということだな。」
「お、犯してって・・・・犯されそうになったのはわたしの方・・・っあ。」
「語るに落ちたな、葛城くん。策士策に溺れるというのだ、覚えておきたまえ。いかに君が美しい女性でシンジが情けなくても男でも、年齢の差を鑑みれば世間は君に疑惑の眼を向けるだろう。」
「いや、だから、してはいないんですよ、絶対挿れてはいないんです。ちょっと手伝っただけで・・・・」
「三割減給。」
「そんな御無体な。」
「もういい、君には失望した。下がりたまえ。」
「・・・・・・」
「どうせ、乳で挟んでしごいてやった程度だろう。」
「む、くっ・・・・(見てやがったのか、このオヤジは)」
「わたしから君に「毒を喰らわば皿まで」という格言を送ろう。」
「くぅぅぅ〜〜〜〜・・・・・・」
「ふっ。」
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「お呼びになりましたか?司令。」
「惣流・アスカ・ラングレーくん、君はシンジの愛人だそうだが、シンジの巨乳好きを止められなかったのかね?」
「は?」
「シンジが葛城くんの影響を受けて巨乳フェチになる事を、どうして愛人として止める事が出来なかったのかと聞いているのだ。」
「そもそも前段階で重大な事実誤認があるようなんですが・・・」
「ほう、シンジが巨乳好きではないとでも言うのか?」
「そうじゃなくて、どうしてわたしがシンジの愛人にならなきゃいけないんですか?」
「うん?愛人でない?」
「違いますよ。」
「そうか、だから葛城くんの凶悪な乳を涎を垂らしながら凝視するシンジを放っておいたのだな。あまつさえレイのスレンダーな肢体を撫で回し大きくなれと揉みしだくのを放置しておいた訳だ。」
「・・・ブッツン。」
「なるほど、ではもう何も言うまい。シンジがレイと仲良く乳繰り合うのを隅で指をくわえて見ているがいい・・・・それ、スイッチ・オン。」
「シンジっ、ぶち殺〜す。」
ズドキュ〜ン
「ふっ・・・・・」
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「せっかくの休日なのに、なんでおまえに呼び出されなくてはならんのだ?」
「最近シンジとレイの様子がおかしい。」
「人の話を聞かない男だな、おまえは。」
「シンジをもう少し、おまえのように従順な男にしたいのだが。」
「誰が従順だと言う?わたしがか?おまえの認識は途轍もなく緩いぞ、碇。」
「さては黒幕は冬月、貴様なのか?」
「黒幕とは何だ、黒幕とは。そもそも黒幕などという怪しげな称号はおまえの様な悪人面に最も相応しいものだ。おまえはそれを全く理解しておらん。どうして我がネルフが世間からミステロンだの宇宙猿人ゴリだの言われているのか分かっていないだろう。」
「キャプテン・スカーレットとスペクトルマンですな。歳がわかりますよ、先生。」
「話を逸らすな。おまえだって仮面ライダーとレインボーマンをネタにしたろうが。」
「判りやすい例えとして。」
「死ね死ね団が?」
「好きなんですよ、その間の抜けたネーミングが・・・」
「それで?シンジくんとレイがどうしたって?」
「こういう所をユイはかわいいと言ってくれる訳で・・・・・」
「そんな事は聞いてないぞ、碇。シンジくんとレイがどうしたのだと聞いておるのだ。」
「だから様子がおかしいと言ってるだろが。」
「おまえの血筋なんだぞ。多少おかしくてもそれが普通だろうに。」
「随分な事をおっしゃる。」
「事実だろが。」
「シンジはユイの血が半分、レイに至っては遺伝子情報をユイのものを流用していますな。」
「わかった、わかった。どうおかしいというのだ?」
「シンジが巨乳好きになって、レイがシンジの気を引こうとしているのです。」
「至って普通じゃないか。巨乳好きはおまえの遺伝だし、シンジくんにはどこかおまえに似た怪しい雰囲気があるのだろう。ユイくんの遺伝子情報をもとにしたレイならシンジくんに惹かれても全くおかしい所なぞありはしない。おかしいと言えばユイ君がおまえのようなへんてこりんに惚れたという事ぐらいだな。まさにその一点だけだろう。」
「先生は変な夫婦には、変な子供が出来て当たり前とおっしゃりたい訳ですな。」
「鳶が鷹を産むとの言葉もある。必ずしもそうとは言い切れないがな。」
「ユイが鳶とは、またひどいですな。」
「鳶はおまえだよ、お・ま・え。」
「おや。」
「どうしてそこで不思議そうな顔をするか。誰だってそう思う。何が『おや』だ。」
「失望した。」
「おまえ自身にか?ようやく鳶の自覚が芽生えたという所だな。」
「シンジとレイの様子がおかしくないのだ。」
「では、それでよかろう。」
「これで、いいのだ。」
「バカボンのパパか・・・・なるほど。するとシンジくんがバカボンでレイはハジメちゃんという事になるな。そうか、そうか、まったくおかしい事なぞありはしないな。」
「・・・・・」
 
 
 
 
 
 
 
 

「お呼びですか?司令。」
「赤木くん・・・・・」
「はい?」
「最近シンジをはじめ、レイ、アスカ、葛城くんや冬月に至るまでおかしいのだ。」
「そうですか?わたしにはおかしい所は見受けられませんが・・・・・」
「君にはわからんのか?」
「変わりないと思います。」
「シンジは最近巨乳フェチだ。」
「ミサトと一緒に暮らしているのですから、当然と言えば当然ですわね。あのおっぱいは麻薬に近いですわ、かつてわたしも溺れそうに・・・むにゃむにゃむにゃ・・・・」
「レイがシンジの好みに自分を合わせようと気にしている。」
「そもそもレイ自身がユイ博士の遺伝子を利用したクローンですよ。ユイ博士が司令に惹かれた事実を考慮に入れれば、必然と言ってもいいほどの確率で予測出来たはずです。」
「アスカがシンジを嫌いと言いつつ好意を持っておる。」
「あの娘の行動を見ていれば分かりますよ。」
「では、葛城くんがシンジの若い肉体を狙って策動しているぞ。」
「ミサトは基本的に色情狂の部類に入りかけています。とはいえ気に入らない人間には指一本触れさせはしませんが。そのミサトがシンジくんを狙うという事は、かなり気に入っていると判断すべきですね。しかし、わたしが見る所、シンジくんの方がミサトを操っているように見えます。まあ、心配いらないと思いますよ。ミサトはミサトで意外と一途な所がありますので、玩ばれる事はあっても玩ぶような事が出来る女ではありませんし、ここは臨時ボーナスのつもりでシンジくんのペニスを挿れさせてもあげてもいいと思います。」
「ストレートな言い方だな。」
「科学者ですから。」
「・・・・・」
 


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