三河屋さん

製作 越後屋雷蔵

ハンドルネーム決定記念小説?


ここは、葛城邸。

いつものリビングで、惣流・アスカ・ラングレーは何かを考え込んでいた。

「・・・・・・・」

なにやら、ブツブツ呟いている。

「・・・なんで、シンジの奴はあの人形女ばっかり優しくするの・・・あたし には優しくしてくれないのはなぜ?・・・」

はっきり言って、シンジがこれ以上アスカに優しくすることは難しいのではな いか、と思われるほど優しくしているのであるが、恋する乙女は贅沢なものでラ イバルがいるとその度合いは否応にも増してしまうのであろう。

目が危なくなってきていた。

「そうだ、こういうときの気晴らしには、あれがいいのかも・・・」

ふっと、立ち上がりキッチンに移動する。

目的地は冷蔵庫。

おもむろに手を突っ込み、取り出したのはミサトの主食。

「ふふふ、これで少しは気が晴れるわね・・・」

椅子にどっかり腰を据えて、グビグビやりだした。

「へっへっへ、こういう時にはミサトの主食は役に立つはねえ・・・ひひひ」

飲む程にピッチの上がる主食かな

一本が二本。二本が三本と、テーブルには次々に缶が転がっていく。

「ひゃははは。シンジのバカはあたしを置いて何やってんのかなあ・・ははは 。あんな人形女ほっぽっといて一緒に飲めばいいのにい・・あたしがこんなに好 きなのに・・あのバカは・・・ホントにもう・・・」

この時点で既にミサトの腹に収まる分の主食は消えていた。

「・・・・ふにゃ・・・むにゃ・・・・」

アスカの顔はテーブルと仲良しとなった。

アスカがぐっすり眠りこんだ時から数十分後。

「ただいまあ〜アスカあ〜、今ご飯作るからねえ〜」

間の抜けた声で、天下の色男碇シンジが帰ってきた。

「うわっ・・・アスカこれ・・・飲んじゃったの・・・」

眼前に広がる缶の山。

呆然と眺めるだけのシンジ。

「ふうっ・・飲んじゃったもんは仕方ないか・・・」

諦めた口調でシンジは呟く。

「でも、これじゃあミサトさんが食べる分がないや。注文しておかないと・・ ・配達間に合うかな?」

シンジは電話所に行き、受話器を取る。

「あ、もしもし。葛城ですけど・・・はい。そうですね。ええ、二ケースお願 いします。いつも無理言ってすいません、三河屋さん。」

受話器を置いたシンジは、ため息つきつつ一人呟いた。

「三河屋さんがあると助かるなあ。こんなとこまで配達してくれるんだもん。 」

やがて、三河屋さんがやってきた。

「ちわ〜っす、三河屋です。ご注文の品をお届けにきましたあ〜」

「ご苦労様です。いつもすいませんね。」

その時、アスカが目を覚ましてジロリと見た。

「んにゃあ〜、三河屋じゃないのお〜。配達う〜、ご苦労ご苦労・・・ははは 、がんばって書くのよお・・」

「書くって・・・何?・・・・」

シンジの問いに答える間もなく、再び缶の海に沈むアスカ。

「・・は・ははは・・と、とにかく、がんばります。はい・・・」

三河屋さんは苦笑を浮かべながら去っていったのであった。



ただ、単に三河屋さんを出したかっただけです。

それだけでした。

三河屋さん、わたしは今ちょっと書けないので、わたしの分も頑張ってくださ い。

サードはエースなんですから。

ファーストは代わりがいるから・・・ inserted by FC2 system